慰謝料請求しない方がいいケースとは?後悔しないために知っておきたい判断基準

あなたは今、スマホの画面を見つめながら、指が震えているかもしれません。配偶者の不倫が発覚し、慰謝料を請求するかどうかで頭がいっぱいです。友人や家族からは「当然請求すべきだ」と言われる。でも、本当にそれが正解なのでしょうか。

慰謝料請求は、法的に認められた権利です。裏切られた側が精神的苦痛への補償を求めるのは、正当な行為と言えます。しかし実際には、慰謝料を請求しない方が良い結果につながるケースが存在します。

あなたの状況によっては、請求することで時間と費用を浪費し、さらに深い傷を負う可能性があるのです。午前3時、目が冴えて眠れないあなたに知ってほしいことがあります。慰謝料請求は「すべき」ものではなく、「選べる」ものです。そして時には、選ばない方が賢明な場合もあります。

この記事では、慰謝料請求を控えた方がよいケースを具体的に説明します。あなたが冷静に判断し、後悔のない選択をするための情報を提供します。

慰謝料請求は必ずしも必要ではない理由

あなたは慰謝料を請求する「義務」を負っているわけではありません。これは多くの人が誤解している点です。

法律上、慰謝料請求は権利であって義務ではありません。請求するかどうかは、あなた自身が決められます。周囲の声に惑わされる必要はないのです。

慰謝料請求には、手間と費用がかかります。弁護士への相談料、裁判費用、証拠収集にかかる時間とコスト。これらはすべてあなたが負担することになります。裁判が長引けば、その分だけ精神的な負担も増えます。

「請求しなければ負けた気がする」と感じるかもしれません。しかし現実には、請求しないことで得られる利益もあります。早期に問題を解決し、新しい生活へと進めるのです。

あなたが求めているのは何でしょうか。金銭的な補償ですか、それとも精神的な区切りですか。もし後者なら、慰謝料請求以外の方法で達成できる可能性があります。

慰謝料請求は、状況によっては逆効果になります。相手との関係をさらに悪化させ、子どもがいる場合には悪影響を及ぼすこともあります。請求することで得られるものと失うものを、冷静に比較する必要があるのです。

次のセクションでは、具体的にどのような状況で慰謝料請求を控えるべきかを見ていきます。

慰謝料請求しない方がいい主なケース

感情に任せて慰謝料を要求すると、かえって傷口が広がることがあります。証拠不足での敗訴リスク、夫婦関係への悪影響、ダブル不倫での逆襲、離婚の長期化、職場での立場悪化、DV被害の危険性、費用倒れの可能性。これらの落とし穴を知れば、冷静な判断ができるようになります。

1. 不倫の証拠が不十分で相手が否定している場合

あなたの手元には、わずかなメッセージの履歴しかありません。配偶者は「ただの友人だ」と主張し、不倫相手も「何もなかった」と否定しています。

この状況で裁判を起こすのは危険です。慰謝料請求が認められるには、不倫の事実を証明する必要があります。具体的には、性的関係があったことを示す証拠が必要です。写真、ホテルの領収書、明確な内容のメッセージなどです。

証拠が不十分なまま裁判を起こすと、あなたが敗訴するリスクが高くなります。弁護士費用や裁判費用だけが残り、慰謝料は1円も得られません。さらに、相手側から訴訟費用を請求される可能性もあります。

「怪しいと感じる」だけでは法的には不十分です。裁判所は感情ではなく、客観的な証拠に基づいて判断します。証拠がないのであれば、請求は控えるべきです。

2. 夫婦関係を修復したい場合

あなたは配偶者を許したいと思っています。子どものため、あるいは長年築いてきた関係を捨てたくないためです。

慰謝料請求は、相手との対立を明確にする行為です。法的な手続きを始めた瞬間、あなたと配偶者は「敵対関係」になります。請求書を受け取った配偶者は、あなたに対して防衛的になり、心を閉ざす可能性が高いです。

関係修復を望むなら、慰謝料請求は逆効果です。代わりにカウンセリングを受ける、二人で話し合う時間を持つなど、別のアプローチを選ぶべきです。

もちろん、不倫相手に対してのみ請求する選択肢もあります。しかしこの場合も、裁判の過程で配偶者の証言が必要になることがあり、結果的に夫婦関係に悪影響を及ぼす可能性があります。修復を優先するなら、慰謝料請求は後回しにするか、完全に見送る方が賢明です。

3. ダブル不倫(W不倫)の場合

あなたの配偶者が不倫をしました。しかし実は、あなた自身にも不倫相手がいます。

この状況で慰謝料を請求すると、相手から逆に請求される可能性が高いです。双方に不貞行為がある場合、裁判所は「お互い様」と判断し、慰謝料を認めないか、大幅に減額することがあります。

さらに厄介なのは、訴訟を起こすことであなた自身の不倫が明るみに出る点です。職場や家族に知られたくない事実が、法廷記録として残ります。

ダブル不倫の場合、双方が請求を見送り、静かに問題を解決する方が合理的です。泥沼の争いを避け、双方が新しいスタートを切れます。

「相手が先に裏切った」と感じても、法的には双方の行為が評価されます。あなたの不倫が先か後かは、慰謝料額に影響しますが、請求自体が困難になる事実は変わりません。

4. 早期に離婚を成立させたい場合

あなたは一刻も早くこの結婚を終わらせたいと思っています。同じ屋根の下にいるだけで息が詰まります。

慰謝料請求は、離婚手続きを長引かせる要因です。請求額について合意できなければ、調停や裁判が必要になります。これには数ヶ月から数年かかることもあります。

早期離婚を優先するなら、慰謝料請求を放棄する代わりに、他の条件で譲歩を引き出す方法があります。財産分与を有利に進める、養育費を増額してもらうなどです。

「慰謝料を諦めて損をした」と思うかもしれません。しかし時間もコストです。何ヶ月も裁判で消耗するよりも、すぐに新しい生活を始める方が、長期的にはあなたの利益になる可能性があります。

離婚協議の場では、慰謝料請求をカードとして使い、他の条件と交換することもできます。「慰謝料は請求しないから、財産分与で6割もらう」といった交渉です。

5. 職場不倫で離婚しない場合

あなたの配偶者は、同じ職場の同僚と不倫をしました。あなたは離婚は考えていませんが、不倫相手に制裁を与えたいと思っています。

しかし慰謝料請求をすると、職場に不倫の事実が知れ渡る可能性があります。相手が職場の人間関係を利用して、あなたや配偶者に嫌がらせをするかもしれません。

さらに、配偶者の職場での立場が悪化すれば、それはあなたの生活にも影響します。収入が減る、転職を余儀なくされるといったリスクがあります。

離婚しないのであれば、慰謝料請求よりも「誓約書」を取る方が現実的です。今後一切接触しないこと、再度不倫した場合は高額の違約金を支払うことなどを約束させます。

職場不倫の場合、金銭よりも「二度と会わせない」ことの方が重要です。請求によって職場環境が悪化し、かえって二人の接触が増えるリスクを考慮する必要があります。

6. 相手から暴力を受ける可能性がある場合

あなたは配偶者の暴力的な一面を知っています。過去に物を投げられた、怒鳴られたことがあります。

慰謝料請求は、相手を激怒させる行為です。特にDV傾向のある相手の場合、請求書を受け取った後に暴力が激化する危険性があります。

あなたの安全が最優先です。金銭よりも身の安全を確保することが重要です。この場合、慰謝料請求は控え、速やかに別居や離婚の手続きを進めるべきです。

どうしても請求したい場合は、身の安全を確保してから行います。別居後、住所を知られないようにしてから、弁護士を通じて請求するなどの対策が必要です。

暴力のリスクがある場合、警察や配偶者暴力相談支援センターに相談することも検討してください。慰謝料よりも、あなたの命と健康が大切です。

7. 慰謝料の金額が期待できない場合

あなたは弁護士に相談し、「請求できても50万円程度」と言われました。一方、弁護士費用は着手金と成功報酬で合計30万円以上かかります。

費用対効果を考えると、請求する意味が薄いケースがあります。時間と労力を費やして得られる金額が少なければ、請求しない方が合理的です。

慰謝料額が低くなる理由はいくつかあります。婚姻期間が短い、不倫期間が短い、相手の収入が少ない、あなたにも一定の責任がある場合などです。

弁護士費用だけでなく、証拠収集にかかる費用や、裁判に出廷するための休暇取得なども考慮する必要があります。すべてを計算した結果、手元に残る金額がわずかであれば、請求しない選択も合理的です。

「金額の問題ではない、けじめをつけたい」と思うかもしれません。しかしその「けじめ」のために、何ヶ月も精神的に消耗する価値があるかを考えてください。

慰謝料請求しないことのメリットとデメリット

請求を諦めることで法廷から解放され新生活へ早く踏み出せる反面、心の整理がつかず経済的補償も失う。その現実的な影響を、弁護士費用の節約額から午前2時の後悔まで、あなたの立場に立って具体的に説明します。

慰謝料請求しないメリット

あなたが慰謝料請求を見送ることで、いくつかの具体的な利益が得られます。

精神的ストレスの軽減

裁判や交渉は、想像以上にあなたの心をすり減らします。証拠を集めるために配偶者のスマホを確認し続ける日々。弁護士との打ち合わせで何度も不倫の詳細を説明する苦痛。法廷で不倫相手と対面する緊張感。これらすべてから解放されます。

請求しないと決めた瞬間、あなたは前を向けます。「次にどう行動するか」ではなく、「これからどう生きるか」に意識を向けられるのです。

時間と費用の節約

弁護士費用は、着手金と成功報酬を合わせて数十万円かかります。裁判になれば、さらに費用が増えます。調停や裁判所への出廷のために、仕事を休む必要もあります。

これらの時間と費用を、あなた自身のために使えます。新しい仕事を探す、資格を取る、子どもとの時間を増やす。慰謝料請求に費やすはずだったリソースを、未来への投資に回せるのです。

次の生活へのスムーズな移行

慰謝料請求をしないことで、離婚や別居の手続きが早く進みます。相手との対立が少なくなるため、財産分与や養育費の話し合いもスムーズに進む可能性があります。

あなたが新しいアパートを借り、新しい生活を始めるまでの期間が短くなります。過去に囚われる時間が減り、早く次のステージに進めるのです。

子どもへの影響を最小限にする

子どもがいる場合、両親の争いは子どもの心に傷を残します。慰謝料請求をしないことで、少なくとも法的な争いは避けられます。子どもの前で不倫の話をする機会も減ります。

慰謝料請求しないデメリット

一方で、請求しないことには欠点もあります。これらを理解した上で判断する必要があります。

心の整理ができない可能性

「請求しなかったことを後悔している」という声は少なくありません。慰謝料請求は、法的に相手の非を認めさせる行為です。これがないと、「泣き寝入りした」と感じる人もいます。

特に、不倫相手が何の制裁も受けずに日常生活を続けている様子を見ると、怒りが再燃することがあります。SNSで幸せそうな投稿を見て、午前2時に眠れなくなるかもしれません。

慰謝料請求は、あなたの怒りや悲しみに「終止符を打つ儀式」としての側面があります。これをしないことで、感情の処理が難しくなる場合があるのです。

金銭的な補償が得られない

慰謝料は、あなたが受けた精神的苦痛に対する補償です。請求しなければ、この補償を放棄することになります。

特に、不倫によって離婚せざるを得なくなり、生活水準が下がる場合、慰謝料は経済的な助けになります。子どもの教育費、引っ越し費用、生活の立て直しに必要な資金として使えます。

請求しないことで、経済的に苦しい状況が続く可能性があります。後から「あの時請求しておけば、今頃もう少し楽だったのに」と思っても、時効が成立していれば請求できません。

相手が反省しない可能性

慰謝料を支払うという痛みがないと、相手は自分の行為を軽く考えるかもしれません。「どうせ何もされない」と思えば、再び不倫を繰り返すリスクもあります。

特に不倫相手に対しては、慰謝料請求が唯一の制裁手段です。請求しなければ、相手は「バレても大丈夫だった」と学習します。

あなたが請求しないことで、相手が他の家庭を壊す可能性もあります。「自分が請求していれば、次の被害者を防げたかもしれない」という後悔を抱えることもあるのです。

慰謝料請求しない場合にやっておくべき対策

今は請求を見送っても、将来のために備えは必要です。証拠が消える前に写真やメッセージを確実に保存する方法、相手から法的効力のある誓約書を取り付けて再発を防ぐ具体的な手順を解説します。あなたの権利を守りながら、賢く対処する実践的なノウハウを学びましょう。

不倫の証拠を確保・保管する

あなたが今すぐ慰謝料を請求しないとしても、証拠は確保しておくべきです。理由は二つあります。

一つ目は、気が変わる可能性です。今は「請求しない」と決めても、数ヶ月後に考えが変わるかもしれません。その時に証拠がなければ、請求できません。不倫の証拠は時間が経つと消えます。メッセージは削除され、ホテルの記録は破棄され、目撃者の記憶は曖昧になります。

二つ目は、再発防止です。配偶者が「もう二度としない」と約束しても、再び不倫をする可能性があります。その時、以前の証拠があれば「常習性」を証明でき、慰謝料額が増額されます。

証拠として有効なのは以下の通りです。

  • ホテルに出入りする写真や動画
  • 性的な内容を含むメッセージやメールのスクリーンショット
  • ホテルの領収書やクレジットカード明細
  • 不倫相手とのやり取りの録音
  • GPSの位置情報記録
  • 目撃者の証言(書面で残す)

証拠はクラウドストレージに保存し、複数の場所にバックアップを取ってください。スマホだけに保存すると、壊れたり紛失したりした時に失われます。

重要なのは、証拠収集の方法が違法にならないことです。他人のスマホに無断で監視アプリをインストールする、盗聴器を仕掛けるといった行為は違法です。これらの証拠は裁判で使えないだけでなく、あなた自身が訴えられるリスクがあります。

誓約書を作成する

あなたが慰謝料を請求しない代わりに、相手に誓約書を書かせることができます。これは法的な効力を持つ文書です。

誓約書に含めるべき内容は以下の通りです。

不倫の事実の認定

「私は〇〇年〇月から〇〇年〇月まで、〇〇(配偶者の名前)と不貞関係にありました」と明記させます。これにより、後から「不倫はなかった」と主張されるのを防ぎます。

今後の接触禁止

「今後一切、〇〇と連絡を取らず、会わないことを約束します」と書かせます。具体的に禁止する行為を列挙します。電話、メール、SNS、偶然を装った接触などです。

違約金の設定

「上記の約束に違反した場合、違約金として〇〇万円を支払います」と明記します。金額は状況に応じて設定しますが、あまりに高額だと裁判所が減額する可能性があります。一般的には50万円から300万円程度です。

慰謝料請求権の留保

「今回は慰謝料を請求しませんが、将来請求する権利を放棄するものではありません」と記載します。これにより、後から気が変わって請求する道を残せます。

誓約書は、弁護士に作成してもらうのが確実です。法的に有効な形式にするためには、専門知識が必要です。自分で作成する場合は、テンプレートを使い、必ず日付と署名、できれば実印を押してもらいます。

誓約書は公証役場で公正証書にすることもできます。公正証書にすれば、相手が違約金を支払わない場合、裁判なしで強制執行できます。

あなたの配偶者に対しても、同様の誓約書を取ることができます。「今後一切、不倫相手と接触しない」「再度不倫した場合は、慰謝料〇〇万円を支払い、離婚に同意する」といった内容です。

誓約書があれば、慰謝料を請求しなくても、心理的な制裁と再発防止の効果が期待できます。相手は「違反すればペナルティがある」と認識し、慎重に行動するようになります。

慰謝料請求するか迷ったら弁護士に相談を

あなたは今、決断できずにいます。請求すべきか、しないべきか。夜中に目が覚めて、また同じことを考えています。

この状況で最も有効なのは、弁護士に相談することです。多くの法律事務所は、初回相談を無料または低額で提供しています。30分から1時間の相談で、あなたの状況を整理できます。

弁護士に相談するメリットは以下の通りです。

証拠の十分性を判断してもらえる

あなたが集めた証拠が、裁判で使えるレベルかどうかを専門家が判断します。「これなら請求できる」あるいは「もう少し証拠が必要」といった具体的なアドバイスがもらえます。

あなたは「これは証拠になるはずだ」と思っていても、法的には不十分な場合があります。逆に、「これでは足りない」と思っていた証拠が、実は十分なこともあります。

請求できる慰謝料額の目安がわかる

弁護士は、あなたのケースでどの程度の慰謝料が請求できるかを教えてくれます。婚姻期間、不倫期間、相手の収入、子どもの有無などから、具体的な金額を算出します。

これにより、請求する価値があるかを判断できます。弁護士費用と手間を考えても、請求する意味があるかどうかが明確になります。

あなたの状況に合わせた最適な方法を提案してもらえる

弁護士は、あなたが何を最も重視しているかを聞いた上で、最適な解決方法を提案します。早期離婚が目的なら慰謝料を放棄して他の条件を優先する、関係修復が目的なら誓約書を取る、といった具体的なプランです。

あなた一人で考えていると、視野が狭くなります。専門家の視点を取り入れることで、気づかなかった選択肢が見えてきます。

精神的な支えになる

弁護士は法律の専門家であると同時に、多くの離婚や不倫のケースを見てきた経験者です。「あなたの気持ちはよくわかります」「同じような状況の方は他にもいます」といった言葉が、意外と救いになります。

あなたは孤独を感じているかもしれません。誰にも相談できず、一人で抱え込んでいます。弁護士に話すことで、少し荷が下りるのです。

弁護士に相談する際は、以下を準備してください。

  • 不倫が発覚した経緯と時期
  • 収集した証拠(コピーや写真)
  • 配偶者や不倫相手の情報(年齢、職業、収入など)
  • あなたの希望(離婚したいのか、関係修復したいのか)
  • 子どもの有無と年齢
  • 婚姻期間

これらの情報を整理しておくと、相談がスムーズに進みます。感情的になって話がまとまらないことを防ぐためにも、メモを用意しておくとよいでしょう。

相談したからといって、必ず依頼しなければならないわけではありません。複数の弁護士に相談し、最も信頼できる人を選ぶこともできます。

あなたが「弁護士に相談するのは大げさではないか」と感じているなら、それは間違いです。慰謝料請求は法的な問題であり、専門家の助言を受けるのは当然のことです。早めに相談することで、後悔する決断を避けられます。

まとめ

あなたは今、慰謝料を請求するかしないかの岐路に立っています。この記事を読んで、少なくとも「請求しない選択肢もある」ことを理解できたはずです。

慰謝料請求しない方がよいケースは、証拠が不十分な場合、夫婦関係を修復したい場合、ダブル不倫の場合、早期離婚を優先する場合、職場不倫で離婚しない場合、暴力のリスクがある場合、期待できる金額が少ない場合です。

請求しないことで、精神的ストレスの軽減、時間と費用の節約、次の生活へのスムーズな移行が可能になります。一方で、心の整理ができない、金銭的な補償が得られない、相手が反省しないといったデメリットもあります。

請求しない場合でも、証拠の確保と誓約書の作成は必ず行ってください。これらはあなたを守る保険になります。

そして、判断に迷ったら弁護士に相談してください。あなた一人で決める必要はありません。専門家の助言を受けることで、後悔のない選択ができます。

慰謝料請求は「すべき」ものではなく、「選べる」ものです。あなたの状況、あなたの価値観、あなたの未来を最も大切にする選択をしてください。正解は一つではありません。あなたにとっての最善の道を選ぶことが、最も重要なのです。

藤上 礼子のイメージ
ブログ編集者
藤上 礼子
藤上礼子弁護士は、2016年より当事務所で離婚問題に特化した法律サービスを提供しています。約9年にわたる豊富な経験を活かし、依頼者一人ひとりの状況に真摯に向き合い、最適な解決策を導き出すことを信条としています。ブログ編集者としても、法律知識をわかりやすくお伝えし、離婚に悩む方々の不安を少しでも和らげたいと活動中です。
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